モリオカ三行日記(ブログ)

アクセスカウンタ

zoom RSS 「試験」ってなんだ?

<<   作成日時 : 2011/03/07 17:13   >>

ナイス ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

本日は勤務先の合格発表でした。希望がかなったみなさん、おめでとう。教室であおうね。

先日、学会の会報発送のアルバイトをしてくれた学生たちとともに中央郵便局夜間窓口に並んでいたときのこと。学生たちの口をついて出るのは、例の事件のうわさ話。彼らは取材された側だから仕方がないよね、と思いつつ、聞くともなく聞き流していた。そんなおり、大量の発送物を抱えた我々の後ろに一人の老婦人が並んだ。だいぶ待たせそうだったので、「お先にどうぞ」と声をかけて順を譲ったら、手続きの間世間話になり。
「ウチにも受験生がいるのよー。いや、あんな優秀な大学はうけてないけどねえ。あら、君たち大学生よね?あ、こっちは先生?実はねえ、ウチのはそちらの○○学部受験したのよ。どうぞよろしくね。ね?」
もちろん、私は○○学部でもないし名前も聞いてないし、だいたいよろしくといわれてもよろしくなどできないわけだし、彼女としてもそんなつもりではなく、単なる世間話だっただろう。でも、そうであっても「よろしく」と言わずにはおれない彼女の心持ちは痛いほど伝わったし、それは学生たちも同じことのようで、うわさ話もぴたりと止んだ。

受験っていったいどんな試験なんだろうね。試験を「資格試験」と「順位試験」の二種に大別して考えることが通例のようだが、大学受験はさてどっちなんだろう。構えとしては「順位試験」のはずだけど、実質上「資格試験」としての機能が求められているような気もしなくはない。
一方で、大学を卒業するというのはどういうことだろう?「質保証」とかなんとか言われる背景には、資格試験的なものがイメージされているんだろうな。
じゃあ大学で学ぶ内容はどうだろう?少なくとも、研究というのははっきり「資格試験」的な発想の対極にあるよな。そりゃ最低限の基礎知識はあるにせよ、それをクリアしたらあとはとにかく先人の研究を使いこなして批判的に乗り越えて、場合によっては隙をついて崩して再構築する。極端な言い方すれば「基準なき順位試験」だ。
学生が進路先で要求される能力はどんなもんだろう?そもそも、「資格試験」/「順位試験」という二項対立に頼った問の立て方がおかしいのかもしれないけれど、でも、あえて言えば、「基準なき順位試験」に近いんじゃないだろうか。

近年、「順位試験」的なものは忌避され、「資格試験」的なものが好まれているように感じる。「競争社会」に対する漠然とした嫌悪はその典型だろう。「資格試験」的なものを支持する心性の底には、「自分が不利に取り扱われたくない」という意味での「公平さ」への飽くなき追求があるだろう。「他にもっとすぐれた人がいたとしても、自分だって努力して成果をあげているのだから認めて欲しい」といった類いの。エリート主義への反発と、大衆社会における公平感の追求。

それ自体わからなくはないし、また、この「全入時代」における大学受験がさてどのような試験であるべきか、という大問題はまた別途適宜論じるべき人があるだろう。でも、結局これは「順位試験」なんだ、と考えてみることで、いくぶん気楽になったりはしないだろうか。就職活動だってそうだよ。落ちたのはより優秀な人がいたからであって、自分が不適格であったからでは必ずしもない。だから、不合格はあなたの展望を閉ざすものでもないし、何らかの烙印を押すものでもない。単純に言えば、もう一度か、あるいは次の場所で、がんばればいいだけの話だ。

ね?ちょっと肩の力抜けたでしょ?

というわけで、不幸にして希望がかなわなかったみなさん、がんばってください。そして、どこかであいましょうね。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
「試験」ってなんだ? モリオカ三行日記(ブログ)/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる